梅酒研究会 第6回例会 報告書
1.はじめに
第6回例会は忘年会ということで、32名の参加者の方々と共に、梅酒研究会の2007年を締めくくるのにふさわしい会を開催する事ができました。会の中では、日本ソムリエ協会ワインアドバイザー 田中清高氏による講演「アルコールと健康について」や、
上田久雄氏による梅酒造りに関する講演を行っていただきました。また貴重な梅酒等をプレゼントにしたビンゴゲームも行いました。皆様にお楽しみいただけたなら幸いです。
のスタッフの方々にも丁寧に対応していただけ、感謝しております。当日の模様は
からご覧になれます。各写真は右クリックして「Open Image In New Window」でダウンロード可能になります。(写真の閲覧・ダウンロードにはIDとパスワードが必要です。参加者・関係者の方でご存じない方はお知らせください。)
2.梅酒リスト
【超特別梅酒】
- !(Kantanf)
関西の雑誌『Lマガジン』の企画で、とにかくすごい梅酒を作ろうというコンセプトのもと、上田さん(梅酒屋店長)、イルギオットーネ、CANOVIANOのシェフ、イラストレーターたちが集まり作られたもの。試験管に入れている発想も見事。味は?貴重すぎて、私も初めて御対面する梅酒です。 - 刻一刻
市販されている梅酒の中で、最も高価なもの!それもそのはず最高級のホワイトブランデーを使い、最高級の梅を使用し、素敵なデザインのボトルに入っていて、香り付けにチップも入っている。しかも、この梅酒、時間というものを楽しむ梅酒なんです。 - はちみつ梅酒〜いつも通りを散歩する〜
梅乃宿酒造さんの渾身の力作。最高級といわれる国産アカシア蜂蜜を100%使用し、砂糖は一切使用しないというこだわりよう。使用された蜂蜜のおまけもついています。高級すぎて、私も口にしたことありません。
【特別梅酒】
- 梅蒸留酒
非売品です。梅酒を漬けた梅をさらに蒸留したお酒です。新たに梅を漬けていないのに、ほんのり梅のかおりがする蒸留酒です。ツウにはたまらないお酒です。 - ウィスキー樽仕込み
これも非売品です。梅酒屋上田さんからの提供ですが、私も詳細を知りません。直接、本人から解説してもらいましょう! - パルスイート梅酒
これは、まだ発売前の試作品です。梅酒の名前もラベルも決まっていません。梅酒研究会、味の素、八木酒造、梅酒屋の4者のコラボレーション梅酒です。西吉野の梅原酒をパルスイートという低カロリー甘味料で漬けることで、ヘルシーで美味しい梅酒の出来上がり?前回からさらに熟成を加えています。 - 猿梅の原酒
文字通り猿梅の原酒です。本当に貴重な一本です。
本日の梅酒リスト
日本酒ベース
- 寒紅梅 吟醸梅酒
完熟梅がもつ自然の甘い香りと吟醸酒がもつ柔らかい甘みを存分に表現されています。砂糖を控えめにエキスを出す工夫をしています。 - 京都梅酒〜2007〜
ある雑誌の企画で数十種類の梅酒を用意し、人気レストランのシェフに目隠しでテイスティングした時に全員が絶賛した梅酒です。「酸度の高い純米酒」×「青梅のクエン酸」、つまり「酸」×「酸」で料理との相性がバッチリ、料理人が選ぶ理由も納得できます。第4回の人気投票で第1位だったので今回も登場。 - 梅美田〜山廃純米仕込み〜
米のダイヤとも言われる山田錦を100%使用している。さらに5年熟成させたものを使用しており、本当に贅沢な梅酒です。クオリティーはピカイチです。 - 鶴梅の梅酒〜すっぱい〜
大人気鶴梅シリーズの中でも人気の高い梅酒。1kg=数千円もする最高級の紀州南高梅を通常の3〜4倍使用し、仕込むお酒も酸度を高く設定、さらに割り水をせず原酒の状態で、その他にも徹底的に「すっぱい梅酒」に合わせたもの。 - 竜峡小梅
信州の地酒、喜久水とやはり信州の竜峡小梅を使用。ほどよい酸味と甘み - 梅ほのか
滋賀県の波の音酒造の純米酒と福井県産の梅を使用。コクがあるのにさらりとした飲み口です。またラベルは、一枚一枚、職人が木版画で刷ったものです。
焼酎ベース
- 紅乙女の梅酒
ごま焼酎といえば紅乙女。紅乙女といえばごま焼酎というほど、知名度の高い梅酒の裏メニューがこの梅酒です。アルコール度数を18%と通常より若干高めに設定しているため濃厚なとろみがあり、口に含むとごま特有の香ばしい香りが抜けていきます。「紅乙女の最高傑作」なんていう人がいるくらい、完成度の高い梅酒に仕上がっています。 - 文蔵梅酒
熊本の本格米焼酎で漬けた梅酒。人気が高くあまり手に入らない梅酒の一つ。 - 芋梅〜2006〜
茨城水戸の明利酒造。もう既にこの会での常連の梅酒です。前回も人気が高かったですね。芋焼酎と梅がけんかせずにだからといって融合せず、それぞれが程よく主張してきます。 - 猫また梅酒
猫また焼酎という米焼酎で、完熟梅を漬けたもの。控えめながらアルコール度数18%の存在感が主張してきます。飲みすぎてラベルの猫のようにふらふらにならないように。 - 老松の梅酒
大分大山町で育った梅を樽熟成麦焼酎で漬けたもの。 - 仙頭の梅酒
本格米焼酎仕込み。朝摘みの高知県産白加賀梅使用。 - 太宰府の梅
本格米焼酎に学問の神様である菅原道真公ゆかりの地、太宰府の梅を漬け込みました。 - とろとろの梅酒(前回同率1位)
前回、発売前に味わってもらいました。いよいよ発売となりましたが、一瞬にして売り切れです。とにかく梅、梅、梅という感じです。食べ物に近いかも。花札梅酒というのは、八木酒造のブランドで、今まで花札、赤短、月ヶ瀬、西吉野とシリーズ化されてきました。その新作です。この次は、花札梅酒〜どろどろ〜がでるそうです(笑) - 月ヶ瀬ヌーヴォー2007
月ヶ瀬の梅酒のヌーヴォーです。ヌーヴォーと聞くと、ボジョレー?っていう人もいるかもしれませんが、梅酒にもあるんです。10月に解禁になってからあっという間に売り切れです。口に含むと強烈なすがすがしい酸味が広がって、体の芯からきれいになるような錯覚になります。実は、私は家では毎日これを飲んでいます。私のコレクションから。
ホワイトリカーベース
- 八岐の梅酒 古城梅
平和酒造の新作です。酸味のパンチが利いていて最高です! - 八岐の梅酒
今やこの研究会常連。最高品質の梅酒!すでに殿堂入りですね。 - 鶴梅の梅酒〜完熟〜
この梅酒に関しては、もう紹介はいらないでしょう。非常に完成度が高く私の中では№1の梅酒です。いわゆる王道ではないでしょうか。 - 萬歳楽 加賀梅酒
ANA国際線で出されていることで話題。金沢の紅映(べにさし)という梅を使用。エキス21%。 - あらごしにごり梅酒(KIRIN)
紀州和歌山の完熟梅の果肉をあらごしして加えたトロッと旨い梅酒です。 - 贅沢梅酒
何が贅沢なの?実はこれ、二段仕込みなんです。最初は普通に1年くらい漬けて、さらに新しい青梅をつぎ足してまた熟成。手間がかかっていますね。 - 猿梅(前回同率1位)
むかしむかし、平安時代。申年の梅で村上天皇が病を治したという言い伝えから縁起の良い梅と言われている申年の梅を使用。甲申の梅を使用しているため、60年に1度しか飲めない幻の梅酒です。その年の梅酒は全て終売となっていますが今回も、特別に解禁です。 - 紀州 蜂蜜梅酒
はちみつと梅酒。なんだか名前だけでもとても健康そうです。使用しているのは高級品のみかん蜂蜜。
ブランデーベース
- ブランジー梅申
兵庫丹波の西山酒造。ラベルにそのセンスが伺えます。アルコール度数の高いホワイトブランデーを使用し、梅のエキスを引き出し、じっくりと熟成させることで味にまろやかさを出しています。 - 梅香 百年梅酒
樹齢100年の古木梅使用。梅酒大会2位受賞。甘くて重厚。 - ブランデー仕込み熟成梅酒〜5年貯蔵〜
ルイ・ロワイエ社のブランデー、紀州南紅梅を使用し、それを5年という年月をかけて熟せ入れたサントリーの渾身の一本。大手メーカーの洗練された仕上がりをどうぞ。
ウィスキーベース
- ウィスキー仕込み The bar’s
日本一小さなウィスキーメーカである江井ヶ嶋酒造の樫樽で3〜4年間じっくりと寝かせた自家蒸留のウィスキーに国産鶯宿梅を漬け込んでいます。Barで飲める大人の梅酒があったらいいねということから制作されたもの。私の知る限りウィスキー仕込み梅酒はこのブランドだけ。全国限定2000本。
その他
- はちみつ柚子酒〜いつも通りを散歩する〜
梅酒研究会なのに柚子?なんて声が聞こえてきそうですが、いつも梅酒を作っている梅乃宿酒造さんの力作です。これは、ネーミングも可愛いですが、とにかく美味しいです。いくらでもいけそうです。これはみなさんに是非飲んでもらいたい1本です。 - 鶴梅のゆず
今まで何度も登場している人気のお酒。ゆずエキス50%!!!もうやみつきです。非常に面白い梅酒の一つです。第3回の人気投票第1位。 - 柚子小町
長崎の本格壱岐焼酎(麦焼酎)をベースとしたゆず酒です。天然ゆず果汁と上質な果糖を使用しています。比較的手に入りやすいので、お気に入りなら普段飲みにも。 - 九州紅茶梅酒CREHA
佐賀の嬉野産のアールグレイと大分の鶯宿梅を使用した梅酒。すでに知っている人も多いですが、ホットが良く合います。女性から絶大な人気を誇る梅酒を御堪能あれ。 - 王隠堂梅シロップ
文字通り、梅シロップです。ノンアルコールです。ドローっとしたエキスを水で薄めて味わってみてください。子供の頃に飲んだ懐かしい味がします。
3.アンケート集計結果(回答数24名)
Q1.最も美味しかった梅酒は?1位 とろとろの梅酒 9票 2位 月ヶ瀬ヌーボー2007 5票 3位 The Bar’s 3票 3位 あらごしにごり梅酒 3票 5位 芋梅 2票 5位 猿梅 2票 5位 鶴梅の梅酒完熟 2票 8位 Kantanf/萬歳楽 加賀梅酒/鶴梅のゆず/はちみつゆず酒〜いつも通りを散歩する〜/九州紅茶梅酒CREHA/紀州 蜂蜜梅酒/梅美田/鶴梅の梅酒〜すっぱい〜/ブランデー仕込み熟成梅酒〜5年貯蔵〜 1票Q2.料理と梅酒との相性は?合う = 15名 合わない = 4名 その他 = 5名 (YES)
- 日本酒ベースが合った。
Q3. 次回も参加したいですか?参加したい 24名Q4.本研究会に期待することは?(抜粋)
- 月1回の開催
- グラスを無制限に使えるとうれしい
- ワイン会での水平垂直テイスティングのような試飲会もよいかと思います。
- いろいろなものを試すのもよいですが食事に合わせて1品目はこの梅酒というようにみんなの感想を比べてみるのは?
- いろいろなジャンルの料理とのコラボ
- 顔写真入り会員カードがほしい
- 梅見会や収穫体験、酒蔵見学などイベント
- 梅酒作り方講習会の実施
- 各梅酒に関せ売る説明の紙もあってよかったです。ただもう少し「梅酒にあう食事」というものを追求するとよりよい会になると思いました。
- 簡単なマニュアルを作ってほしい
- 代表的な梅酒を出して頂きその個性についてポイントを解説してほしい
- 参加者対抗の利き酒ゲームなどしても交流を深めあえるのでは?
Q5.その他
- 田中清高先生の「アルコールとけんこうについて」ご後援頂く企画は医学的視点からアルコールを捉えてる点ではよかったと思います。ただ話が先生の研究テーマのワインに偏っていたような・・・。
- ビンゴゲームよかった、余興もあり楽しかった。
- 昼の開催もよかった。
- 焼き鳥と梅酒/タイ料理と梅酒 の会もよいのでは?